退去

不動産賃貸借におけるトラブルへの対応実務 -原状回復・建物改築時の明渡し・トラブルについて- vol. 4(退去・明渡し請求)

■設例

建物(昭和40年代建築)のオーナーA社は、テナントCに事務所の用途でワンフロアを賃貸していたところ、同建物は、耐震診断の結果、耐震強度は新耐震の基準をおよそ満たしていないことが判明したので、この機会に新耐震基準を満たすビルに改築する計画を立てて、Cとの契約を終了させる交渉をした。

(2)改築のための退去・明渡し請求
Cとの交渉はうまくいかず、Cは、「A社の解約申入れは認められないので、明け渡さない。」と主張している。
ア. Cは、A社に対し、賃貸人の修繕義務の履行として建物の耐震改修をすべきであったと主張し、賃貸人の義務違反であると主張している。この主張は認められるか。
イ. Cは、A社の解約申し入れを受けて、賃借フロアの退去・明渡しをする義務があるか。
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退去立ち合いで、真価が問われる「大家力」

不動産賃貸業を営む者にとって一番痛いのが退去の連絡です。退去があるとリフォーム費用も掛かりますし、次の入居が決まるまでの家賃損失も生じます。退去後の敷金精算は金銭が絡むだけにトラブルとなってしまう場合もあるでしょう。

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