退去立ち合いで、真価が問われる「大家力」

不動産賃貸業を営む者にとって一番痛いのが退去の連絡です。退去があるとリフォーム費用も掛かりますし、次の入居が決まるまでの家賃損失も生じます。退去後の敷金精算は金銭が絡むだけにトラブルとなってしまう場合もあるでしょう。

このような理由からなるべく退去が発生しないよう、「満室対策」と銘打って既存の入居者さんに対する様々な施策に取り組んでいるのですが、やむを得ない事情による退去というのはどうしても発生するものです。

大家業にとって最も避けたい退去。この時にこそ真の大家力が問われる。この時にこそ大家としての通知表が返ってくるのだと思います。私のモットーは「大家業は人生貢献業」。入居者さんの人生に貢献するのが私の仕事です。

「入居者さんの人生に貢献することが出来たのか?」「入居者さんの生涯の記憶を飾る想い出創りに貢献出来たのか?」その全ての答えが退去立会い時に返ってくるのです。

入居者さんから「有難うございました」という感謝の言葉をもらえたら 5 段階評価の「 5 」です。

先日も一件、退去の立会いがありました。この方は新婚さんとして7 年前に入居。赤ちゃんが生まれた時に出産のお祝いを届けたり、物件で開催するイベントに家族で参加してくれたりと、本当に思い出深いファミリーでしたが、今回、ご主人が東京に転勤となったことで退去の運びとなりました。

そして迎えた立会いの当日。ご家族全員参加のもと、色々な思い出話に花が咲きました。2 人のお子さんが生まれたこの部屋には一生の思い出が沢山あるそうです。子供達の成長の証でもある壁の落書きは、補修費用を実費負担して頂くことになりますが、トラブルになることはありません。

「本当にここに住めて良かったです。またこちらに戻ってくることがあれば、是非中西さんの物件に住みたいです!」。そのように言って頂き、最後には記念写真まで撮ってお別れしました。

お互いに感謝の言葉を伝え合いながらお別れを済ませ、玄関のドアが閉まった瞬間に感じる何とも言えない温かい気持ち。まさに感無量。この時に改めて痛感させられました。

退去立ち合いでの言葉が、大家にとって通信簿と同じである

今回の通知表も「 5 」を頂きました。大家として最幸の瞬間です。なるべく退去は避けたいですが、その時に最幸のお別れが出来るよう、これからも入居者さんの生涯の記憶を飾る居住空間の創造に努めて参ります!

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