【豪州不動産事情】10. なぜオーストラリア?

「なぜオーストラリアにしたの?」 投資先にこの国を選んだ理由をよく聞かれます。

若い頃から『地球の歩き方』を片手に幾つかの国を見てきました。大学の卒業旅行ではエルサルバドル~ニカラグア~ホンデュラス~パナマ~ジャマイカという中米の国々へ。同じような気候帯で同じような環境の筈なのに国境を越えた途端に全く違う町並みなのですから、発展する・しないは全て治める政府次第なのだと実感したものです。ニカラグアなど特に貧しく、人が住む家はバラック小屋、乗ったタクシーが超古い日産ブルーバードで既にダッシュボードが無くて配線むき出し、窓ガラスも無く、後部座席の床は腐食して穴があいているので手を伸ばせば地面を触れる怖い状態。ドアを開けるのに内側に把手が無くなっているので窓の外に手を伸ばして外から開ける。一度エンジンを止めると再度エンジンを掛けるのに運転手が下りて半身を入れてエッチラオッチラ押し掛けでブルン。それで一言「日本車は最高だよ!」って・・・笑。

 

それまで20か国を見てきて、21か国目がオーストラリア。その時、初めて「ここに住んでみたい!」と思ったものです。回って見てきたのが主に観光地だったせいもあるでしょうが、この環境なら快適に暮らせると感じました。日本との大きな違いも魅力で、まず季節が真逆。日本の寒い冬に真夏、でも暑過ぎず、日本の猛暑を避けて冬でも寒過ぎない。どの土地も広々、全てにゆとりがあって人柄ものんびりしている。いつでも気軽に綺麗な海で遊べて、おまけに海岸のシャワーは無料で使いたい放題(笑)。

当時のゴールドコーストはまだまだ空き地も多くて発展の余地があり「開発が進めばもっと人が集まってきて将来性があるはずだ」と神様が耳元でささやいたのです。

また当初は東京との往復便がゴールドコーストから車で1時間離れたブリスベン空港しか無かったのですが、後日ゴールドコースト空港が国際空港に変わって日本との往復便が毎日発着するようになってから一気に便利になりました。

 

時はバブル絶頂期。東京で賃貸ビルの利回り2%なんて当たり前、テナントがいると評価が安くて、全室が空室だとビルが高く売れる時代。前から入っているテナントは賃料が安いので、一度出てもらって改めて高い賃料のテナントを入れたほうが儲かる・・・なんてやはり何かが間違っていたんですよね。オーストラリアは違いました。既にテナントが入居している売却物件の利回りは7%から10%、借地権とか借家権なんて複雑なのも立退料なんていうのも無く、テナントは契約が終了すると安い賃料で居座る事も無いので本当に終了。契約は双方の弁護士同士が行うので、売主と買主が顔を合わせる事も無く、また変な誤解も無いので比較的安心。当時の日本に比べて不動産の売買も賃貸も、共に健全な産業として確立された判り易い業界と感じたものです。

ただ最初は満足していた弁護士や会計士にも、お願いし続けていると良くないところも見えてきたりして。そんな時には管理会社の担当者とか現地に詳しい方々から、より良い専門家を紹介してもらうようにしました。

海外投資に於いてお勧めの考え方は、収入の利回りの数字だけを追うのではなく、現地の人とのコミュニケーションも楽しめるようになる事。そして海外の物件を舞台に、家族と充実した時間を積み重ねてゆくのも楽しみ方の一つ。同じ背景の写真を見比べて「あんな小さかった子が、もうこんなに大きく・・・」と振り返ってみるのも良いものです。

そんな楽しみ方ができれば海外投資の魅力も一段アップするのでしょう。その為にも家族みんなが喜んで付いて来てくれる町でなければなりません。安全で衛生的、美味しい食べ物、アクセスの良さ、美しい自然と整った町の環境・・・だから私はオーストラリアを選んだのです。皆様もぜひ海外投資で豊かな人生を楽しんで下さい。

 

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