読者の皆様、こんにちは。今回は、コロナ不況に対応する賃貸経営について考えてみたいと思います。コロナの影響が長く続き様々な不都合や不便が日常生活に及んでいます。
特に東京の感染者数が多く、GoToトラベルキャンペーンも東京が除外され話題になりました。また、「飲食店などが家賃の支払いが厳しいので家賃の減免を大家さんに依頼している」という記事やニュースを新聞・ネット・テレビなどで見かけることが多くなってきました。これから賃貸建築を考えるのであれば、テナント系は経済打撃の影響を受けやすいことがコロナで鮮明になってきましたので、居住系建築の検討をお勧めしたいと思います。
一方でテレワークが推奨され通勤を毎日することが重要ではなくなりつつあり、地方への移住などがテレビなどで取り上げられています。東京に住むことがコロナに感染するリスクとなりつつもあります。しかしいきなり田舎暮らしをすることの難しさも耳にします。
そこで注目したいのが、東京への通勤圏内の神奈川・千葉・埼玉での居住用賃貸経営です。とは言っても観光・インバウンド需要がいつ復活するか読みにくい状況にありますし、三密を防ぐ志向が予測できますので、観光客や外国人向けの民泊・シェアハウス等はしばらく経営が難しいかもしれません。持ち家をあきらめた又は、住宅購入を先延ばししたファミリー世帯向けは如何でしょうか?戸建て志向の家族が生涯住みたくなるような賃貸住宅を建築するのです。
コロナの影響で、大人も子供も在宅時間が増えています。ステイホーム時代の始まりです。テレワークが推奨され、仕事も勉強も映画鑑賞やゲームなどの遊びも自宅で行う時代が続くと言われています。医者の診察も遠隔診療が推奨されつつあります。ネット環境はもちろんですが、間取りでも差別化ができます。
では、どのような住宅が好まれるのでしょうか?経済産業省の「住宅・住宅設備に関するCSアンケート」結果(いえ活手帖⑧57P)をご参照ください。縦軸が評価平均で横軸が重視した割合です。右上の円で囲んであります“外観・日当たり・キッチン”などは、皆様が重視して評価が高いことがわかります。この3点は必須条件となります。一方で注目いただきたいのは、左下の円で囲んであります“隣室間の遮音性・上下階の遮音性・夏の快適さ“です。重視していなくて評価が低いということは、”見落としていた”ということです。ここを見落とさないようにしましょう。
次に、“住んでから「しまった!」と後悔しないように“ というページをご覧頂きますと、1位は「収納のつくりで失敗」です。賃貸住宅は収納スペースが少ない物件が多いので、差別化を図りましょう。また、私が住宅購入希望者向けセミナーで、いつもお勧めしていますのは「つくれば良かったと思う空間」の3位「書斎・書斎コーナー」です。賃貸住宅でも「書斎」があればテレワークに適応した賃貸住宅と言えます。ここはポイントになりそうです。
更に、他の賃貸入居者と動線が重ならない、メゾネット・重層長屋・戸建て貸家等ですと、感染を防ぎやすいメリットもあります。メール・電話・WEB会議等で、ご提案を受けていただいています大家さんもいらっしゃいますので、ご興味がある方は、アズ企画設計までお問い合わせください。テキストの「いえ活手帖」もプレゼントします。