民泊新法から1年が経過 そして今

民泊新法から1年が経過 そして今

「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が昨年の6月15日に施行されたことで、空き家や空室を宿泊施設として貸し出すことが合法化。新規に事業参入する個人投資家や法人の数も増加した。
180日という営業日数の制限はあるが、果たして、勝機はあるのだろうか。スーパーホストの齋浦武志オーナーに話を伺った。

細やかな気遣いで宿泊者をおもてなし

ダリの絵画が飾られた寝室

旅行客が求めるものに応える

齋浦武志オーナー(東京都台東区)は、自宅近郊のビルを現金3000万円で取得し、数年前から簡易宿所(最大5名収容)の営業を始めた。近隣周辺にホテルといった同業種の宿泊施設が営業を始めている中、1カ月の稼働率は下がるどころか、90%以上と高稼働を誇る。昨年6月からは、空き部屋だった自宅の1階部分を改装し、『住宅宿泊事業法』に基づき民泊を始めた(最大4名収容)。こちらは、180日の営業日数制限があるが、制限日数の最大値まで予約で埋まるほど好調だ。2月には、2施設合わせて70万円の売り上げを超えた。

『浅草』という人気観光スポットにあることも好調な要因の1つではあるが、 『スーパーホスト』という宿泊マッチングサイト『Airbnb』がゲストに最高の体験を提供し、全ホストに模範を示す経験豊富なホストだけに贈る称号を持つ齋浦オーナーには、宿泊者がまた来訪したくなる秘訣がある。

施設には管理人が常駐していないため、チェックインの予定時刻が過ぎたタイミングで、齋浦オーナー自ら「無事にチェックインできましたか?なにか困ったことがあれば、気軽に連絡ください」と、さりげない心遣いが利いたメールを送り、翌朝には、「昨晩はよく眠れましたか?」と相手を気遣うメールを送信している。宿泊者からは「守られているような安心感があり、充実したバケーションを過ごすことができました」という言葉があるそうだ。さらに、自宅周辺で宿泊者と会った時には、あいさつのついでに住人だからこそ知っているオススメの飲食店などを教え、時間が合えばガイド役となって周辺の散策に出ることもあるという。

このような、一見して他の人がやらないようなことも率先してできるのは、もともと仕事で海外赴任歴が長かった齋浦オーナーにとって、「宿泊者と共に日本文化の良さを再発見したい」という思いがあるからだ。三社祭の時期ともなれば、町内会のメンバーと共にみこしを担ぎ、やってみたいという宿泊者がいれば、引率して体験の機会を提供しているというのだから満足度も上がるに違いない。

和のテイストから日本文化を感じる

外国人から受けが良い掘りごたつ

室内は、和が感じられるものを提供したいと考え、寝室部分を掘りごたつに変更。茶たんすに、赤富士の絵画は、まさに「日本の文化」そのものといえるだろう。寝室には、自宅で使用していたカッシーナのベッドがあり、趣味でコレクションしたダリの絵画が飾られている。「こういったところに、ダリの絵があるというのは意外なのでしょうね」(齋浦オーナー)。口コミが広がり、齋浦オーナーの施設ではフランス人の旅行客が圧倒的に多いというのも納得だ。
「再来年の桜の時期に、また日本に来たいと思っているので、予約したい」とリピーターからの申し込みがあるという。
2020年のオリンピック以 降も、齋浦オーナーの宿泊事業は大忙しに違いない。

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