松本俊人

大規模リフォームで築古物件の高値売却に成功した事例

地域のニーズを調べて「用途変更」を実施

専用住宅、アパートやマンションなどの建物は、 生物です。建ててからある程度の年数が経ってしまうと、老朽化したり、陳腐化したりして、価値がなくなります。

そのため、物件をいつまでも収益物件として、あるいは商品としてフレッシュに保とうと考えるのならば、定期的に個性的なリフォームが必要になります。

現在は、不動産オーナーさんのなかに、これをやらない方が年々増えています。その理由は、お金がないからです。しかし、卵が先か鶏が先かという議論になってしまいますが、筆者の考えでは、リフォームをしないからお金が入らないのです。先行投資をしないところに、利益はありません。投資を惜しんで収入を減らすのは、典型的な悪循環です。

弊社が購入した5階建ての商業ビルの4階のワンフロアは、2年近くテナントが入らず、空室状態が続いていました。このオフィスはそれまで月額120万円の賃料を設定していたのですが、ここ2年間の収入はゼロです。機会損失は3,000万円近くに上っていました。

元の所有者が、このビルの収益性を見限って、あきらめて安く売りに出したところを、弊社が目をつけて購入したのです。というのも、地域事情を克明に調査したところ、このビルにはまだまだ可能性があると考えたからです。

ビルを購入した弊社は、まず当たりをつけた業者に相談を持ちかけるところからはじめました。その業者とはレンタルオフィス業者でした。この地域では、ワンフロア全てを使うような大規模なオフィスの需要は低かったのですが、個人規模の企業が多く、レンタルオフィスであればニーズがあることが弊社の調査によってわかったからです。

こうして、3,000万円近くのリノベーション費用をかけて、数多くの小部屋が並んだシェアオフィスに改装しました。もちろん、レイアウトなどは賃貸してくれるレンタルオフィス業者と相談のうえで行いました。その結果、もともとは月額120万円だったオフィスを、月額170万円の賃料で貸せることになったのです。

ちなみに、月額120万円で貸した場合は年間1,440万円の収入ですが、月額170万円のケースでは2,040万円の年収になります。リノベーションには約3,000万円かかりましたが、1年半で投資回収できる計算になります。

不動産の売却は「先行投資」が重要

弊社は、実際にはこれを収益物件として1年後に売却しました。現在、収益物件が売れるかどうかは、エリアによりますが、利回りで10%あるかどうかがボーダーラインになっています。

利回り10%と値段設定した場合に、月額120万円の賃料の場合は1億4,400万円という物件価格になるでしょう。しかし、同じ利回り10%でも、月額170万円の賃料だと、2億400万円という価格になります。その差額は6,000万円にもなります。

弊社は、3,000万円のリノベーション費用をかけましたが、実際には6,000万円も高く売ることができたので、ざっと計算して約3,000万円の利益を出すことができました。

遵法性が確保されているリフォーム会社を選ぶ

リフォームやリノベーションをする際には、安かろう悪かろうのリフォーム会社に依頼するのではなく、きちんと建築士のいるリフォーム会社を選んでください。なぜならば、リフォームも建築の一種ですから、遵法性(コンプライアンス)が確保されているかどうかが大切になるからです。

特に、間取り変更などを行う際には、避難階段や採光など、建築基準法に違反がないかどうかの確認が必要です。

また、見た目のデザインという点でも、プロフェッショナルなデザイナーのアドバイスが有効です。建築士やデザイナーのいるリフォーム会社に頼むと、それなりに費用がかかりますが、かかった費用以上のリターンが見込めるようになります。

弊社のビジネスでいえば、瑕疵があるために安く売られている物件を取得し、リフォームによって甦らせて、早期に賃貸して収益性を上げて市場価値を高め、早期に売却して投資金額を回収するという出口戦略が成功した事例です。

駅から遠い築古物件を満室にした「ある設備」とは?

収益物件は、物件を快適に維持する必要があるが・・・

現在、日本では空室の多い物件が増えています。その原因を人口の減少に求める人もいますが、いくら少子高齢化だといっても、ニーズがゼロになっているわけではありません。どちらかといえば、空室の多い物件は、近隣物件との競争に負けているだけです。

続きを読む

売れない物件こそ「お金をかけてリフォーム」すべき理由

築古物件でも「外観」さえよければ買い手はつく

もし、あなたの持つ物件が、解体しなくても本当にまだまだ「使える」ものであるならば、リフォームやリノベーションが有効です。リフォームやリノベーションによって、物件をまるで新築同様に見せることができれば、買い手はいくらでもつきます。実際の築年数よりも外観のほうがモノを言うからです。

続きを読む

いわゆる「事故物件」のマンションを満室にする方法

大規模な「リノベーション」でイメージを一新する

「大島てる」(http://www.oshimaland.co.jp/)という事件・事故物件サイトをご存じでしょうか。「事故物件公示サイト」と銘打たれたこのホームページでは、日本全国の地図(グーグルマップ)にマッピングするかたちで、事件や事故のあった物件を住所とともに掲載しています。運営元は株式会社大島てるで、目的は事故物件の情報提供と情報収集だそうです。

事故物件の定義は、「殺人事件、自殺、火災などの事件・事故で死亡者の出た物件」となっています。大島てるでは、新聞記事などから情報を集めて、対象となる物件(宿泊施設を含む)の住所や部屋番号、元入居者の死因、物件の写真などを公開しています。

もちろん情報の漏れや抜けは否めませんが、それでも他に類を見ない膨大なデータベースです。日々、リアルタイムで更新しているので、2005年より前の情報は掲載されていませんが、それでも過去10年間の情報がほぼ網羅されているようです。

不動産の大家さんを長くやっていれば、どうしても、こういった事故や物件に出会ってしまいます。筆者の会社の場合は、たまたま管理していたワンルームマンションの一室で殺人事件がありました。その階の全ての部屋の入居者が速やかに解約退去してしまったために、オーナーさんの収入は一気にゼロになってしまいました。そのため、経済的なダメージだけでなく、精神的なダメージも大きく、オーナーさんは体調を崩されてしまいました。

そこで私は、収入がゼロになったけれども、こんなときこそ思いきって投資(お金をかけたリフォーム)をすべきだとアドバイスしました。事故物件にはネガティブなイメージがついてしまっていますが、大規模なリフォームによってマンション自体のイメージを刷新してしまえば、事件の記憶も薄れるだろうと考えたのです。

そこで、一室あたり200万円以上のお金をかけてリフォームを実施しました。通常のリフォームは多くても100万円ですから、200万円というのはリフォームというよりリノベーションと呼んだほうがよいでしょう。

複数のリフォーム業者からアイデアを募集して、もっともすぐれていたアイデアを出した業者に、リノベーションをお任せすることにしました。ちなみに工事にあたっては、神主さんにきてもらって、全部屋でお祓いをしてからリノベーションを始めました。

その結果、マンションはイメージを一新して生まれ変わりました。リフォーム代金を取り戻すために賃料も値上げしたのですが、あっというまに入居者がついて、全室を元どおりに埋めることができました。

「保険」に加入しておくことも有効な対策

ただし、さすがに事故のあった部屋だけは、相場の70%ほどに値下げしました。殺人事件という事故のあったことは、告知義務がありますから、さすがに値下げしないとお客様に申し訳なかったからです。

ちなみに、事故があったことは、その部屋の入居者だけでなく、マンションの新しい入居者全てにお伝えしました。そうして数カ月後に、無事、当初の売却予想金額を上回った金額で売却することができました。

事件や事故は偶発的に起きるもので、事前に予測して防ぐことはできません。しかし、まったく対策がないわけでもありません。
そのような場合のために保険があるからです。 火災も一種の事故と考えれば、保険に加入することが有効な対策です。

また、リノベーションではなく、解体して更地にするとか、建て替えとか を選択する方もいます。そのほうがよりイメージが一新されますが、費用は余計にかかります。いずれにせよ、事件のあった物件は頭を切り替えて、大きな投資で早期空室をうめるという姿勢が必要です。

「ワケあり物件」のマイナス要素を魅力に変える演出テクニック


不動産オーナーに役立つ情報を無料でダウンロード! 「ワケあり物件」のマイナス要素を魅力に変える演出テクニック(全43ページ)

ご興味のある情報(複数回答可)【必須】