日本家屋を生かしてみよう!

伊豆高原・・・って全然、高原じゃないんですよ(笑)。
熱海~伊東〜その次に特急が停まるのが伊豆高原駅。
高原ではなく海が近くて傾斜のなだらかな別荘地。
この地域一帯に隠れ家のように飲食店やハンドクラフト体験施設や個性あるミュージアム等が点在している魅力的な町です。

日本家屋を生かしてみよう!

ある時、みかん農家さんが2千坪の広い敷地のご自宅を売りに出しました。
そこで手を挙げたのがカーロ・グループ。
本業のペットと泊まれるホテルを作ろうと考えました。
しかし、木をふんだんに使ったこの家を取り壊してはもったいない!
そこで〈和のテイスト〉で勝負する事を思い付きました。

これを壊しちゃもったいない!!

 既存の一軒家をリニューアルしてハイクラスな一つの客室にし、
敷地内の空いたところに日本家屋の雰囲気の延長線となるようチェックイン棟と6つの客室とを新たに〈和のテイスト〉で建設する事にしました。
傾斜のある敷地の上段には既存の日本家屋がありますので、
中段に2部屋、下段に4部屋を新築して
全7室がオーシャンビューとなるよう設計。

縁側も日本家屋の良さの一つ

お客様に何度も足を運んで頂けるよう全室少しずつ違った内装に仕上げます。
中段の2部屋にはプライベートな小庭を設け、
下段の4部屋は昔ながらの長屋の雰囲気を出す為に横一列に並んでいますが、
実は壁と壁とが接していない4つの戸建て建築なんです。
これなら隣の部屋から音や振動が伝わる事もありません。
並んでいるけど壁は離れてます。

並んでいるけど壁は離れています

 さて建築も進み、いよいよ開業の日が見えて参りました。
そこで施設に名前を付けなければなりません。
カーロ・グループでは新設の宿泊施設に命名する時、
ある一人のスタッフの頭の中に名前が浮かんでくるのを
ひたすら待つ事になっています。

この儀式だけ、神がかってます。
さあ降りてきました、神様が耳元でささやいた
その名は『はんなり伊豆高原』

・・・変な名前です(笑)。
〈和のテイスト〉で勝負を賭けたこの施設、どうやら良い結果が出たようです。お陰様でコンスタントにお客様に来て頂き、
自動車メーカーSUBARUが発表するペット連れ宿泊施設ランキングで
その年の全国No.1に選ばれました。

 来る日も来る日もお客様に来て頂けて全て順調に思えた矢先、
予想していなかった問題が起こります。
午前11時にお客様がチェックアウトして、
午後3時に次のお客様がチェックインするまで4時間しかありません。

客室清掃は大急ぎで間に合うのですが、
新築した下段4棟にある広さが自慢のウッドデッキ、
この露天風呂の周りが充分に乾燥しないうちに次のお客様がいらっしゃいます。

常に湿気を帯びた状態でしたので、早々に木材が朽ち始めてしまいました。
もし、お客様が踏み抜いて落下でもしたら大変。
やむを得ず工事期間中の宿泊予約を停止し、
ウッドデッキ部分を新たに防腐加工を施した頑丈な木材で作り直しました。
その費用ウン百万円、作業期間中は収入ゼロ。
とても痛いコストです。

 しかしその工事の甲斐あって安心してお客様をお部屋にお通し出来ており、
このウッドデッキから相模湾の眺めを楽しんで頂いております。
これからも気付いた部分はどんどんメンテナンス&アップグレードしてゆき、
お客様に満足して頂けるよう運営して参ります。
その名も『はんなり伊豆高原』(笑)、
ぜひ一度足をお運び下さいませ。

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